先日、土日(5日と6日)と
『チームからきじ』と名付けられた有志一同による舞台
「昔語 よわむしゴン」が青函連絡船・八甲田丸にて無事に上演されました。
お客さんもよく入ってくださって、この日に向けてコツコツと準備と練習を積み重ねてきた、皆さんの努力が報われたと思います。
自分も縁の下から全くの芝居の素人として大変に微力ながらも、舞台監督「見習い」として、参加出来て良かった。この「見習い」を手取り足取り指導し励ましいじってくれたスタッフ一同、当日来てくれたお客さん、まずは感謝感謝です。
以下、個人的感想メモ
―舞台そのものについて
今は博物館として青森港にずっと動かないで浮かんでいる、かつての青函連絡船・八甲田丸の中の船室(おそらく客室)を少しだけ改造して作られた、天井の低い、配管のむき出しになった、演劇場としては非常に限られた条件の広間で行われたこのお芝居。
でも、お話そのものが戦中戦後の青函連絡船や青森駅、ネブタを舞台にした物語りということで、劇を見ながら、ふと物語りの中の時代にタイムスリップをしたような、不思議な空間を見事に会場が演出をしてくれました。演出も照明や音響といった舞台一般的条件の悪さによって必要最小限に絞られたこと。現代と戦中戦後を往来するような導入部とエンディングによって物語り本編を挟むこと等によって、この八甲田丸という特異な条件を最大限に活かすことが出来たと思う。
なんだろう??
青函連絡船にこのお芝居は最初から呼ばれていたというか、青函連絡船が長い歴史の中で今まで見てきた人々の人生やら数々の物語の結晶のようなもののひとつを、このお芝居を通じ、舞台と役者の体を借りて、人々に語ることが出来たのではないか。
そんなふうに思いました。
※八甲田丸そのものの就航は1960年代に入ってからで、物語りの時代背景(戦中~戦後)とは直接、関係がないので悪しからず。
―その他、雑記
今回のお芝居は、劇団ではなく、一人の役者(今回の主役を演じた川村さん)を中心にして集まった、私のようなズブの素人も含まれた(脚本や音楽、演出、照明、音響等は勿論、経験も実績もあるスペシャリストですが)有志一同によって創り上げられたお芝居でした。
だからと言ってはなんですが、自分はとてもやってて楽しかったし、やりやすかった。勿論、劇団によるストイックな作り上げ方というものもスタンダードとしてあるのでしょうが、自分のような者はそういうものであれば逆に入りづらく、関わることはなかったと思う。
なんかいいんだよね。大人の文化祭。みたいなノリが。
やれることは限られるでしょうが、こういうフランクな場であれば色々な人々の交流・繋がりの場になるのではないか。こういうモノの作り方はいいなと、そう思います。