日々想々彼是落書致候


by fly_bird_man
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この夏に見た映画。思い出したんで

映画「コーヒー&シガレッツ」

2005年作品
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:イギー・ポップ、トム・ウェイツ、メグ・ホワイト、ジャック・ホワイト、ビル・マーレイ等々多数。

 いま、この映画のHPでキャストなど調べていたら、ジャック・ホワイト(『ザ・ホワイトストライプス』というバンドのボーカル&ギター、らしい)の生年月日が僕より4日遅いだけということに気が付く。だからなんだっちゅうわけじゃないけどね・・・。
 11編のショートフィルムからなる映画。11編、全てコーヒーとタバコをモチーフに描かれている。僕が見た最初のジム・ジャームッシュ作品は『デッドマン』(主演:ジョニー・ディップ)。
 TMGEの楽曲『デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ』は、この映画にインスパイアされたもの。なのかどうかはわからないが、この『デッドマン』の音楽を担当したニール・ヤングと彼のバンド、クレイジー・ホースを追ったドキュメンタリー映画『イヤー・オブ・ザ・ホース』は以前、映画館で観た。



 さてと、この映画『コーヒー&シガレッツ』に話を戻そう。
 この夏、映画館まで見に行った唯一の映画。一人で。11編のうち、あえて選ぶとすればどれが印象的だったかなかな?・・・3つ挙げてみよう。

①『ルネ』
 綺麗な女性(ルネ)が一人、客として店に入り席に着く。コーヒーを頼み、タバコを吸いながら、雑誌を見ている。そこに、ウェイターの男が「おかわりはいかが?」とか「何か用はございませんか?」とか言って、いかにも下心ありありな様子で何度も何度も現れる。ルネはそっけなく「いらないわ」と言って相手にしない。
 画面にウェイターが現れては消えるたびに、次に彼はどんな理由をつけて現れるのか、笑いをこらえつつ観ていた。

②『ジャック、メグにテスラコイルを見せる』
 若い男と女(あとでわかったが兄妹?でバンド仲間)。
 男(ジャック)が女(メグ)に突然、テスラコイルという代物(稲妻発生器のようなもの)を見せると言い出して、コーヒーショップの店内にでっかい業務用掃除機のオバケみたいな装置を運び入れる。そして目にはゴーグル。手に厚い皮手袋をはめ、テスラコイルのスイッチを入れる。するとビリビリビリとものすごい稲妻がコイルの中に発生する。
 ガキのように楽しそうなジャック。無表情に淡々と見ているメグ。
 そのうち機械がケムリをあげてショートする。原因を「あれかこれか」と思案するジャックに対して、メグの一言がcool。
 「共振コイルのスパークギャップが、開きすぎたんじゃないかしら?」

③『シャンパン』
 11編目の掌編。
 地下室の清掃手伝いをしている人生の黄昏を迎えた二人の男性。彼らが仕事の休憩時間に飲むのは、紙コップに注いだ粗末なコーヒー。それをシャンパンに見立てて、「人生を祝おう」と言う。彼らのイメージにより、コーヒーはシャンパンに変わり、地下室の騒音は壮大なるマーラーの音楽へと変わる。そのイメージの中で、一方がうとうとと深い眠りに落ちていく。もう一方が呼びかけても目を覚ます気配はないようだ。
 そっとしておいてやろう。もしかしたら、そのまま人生の大団円を迎えたのかもしれないし・・・と思ったら、ふと涙が出てきた。
by fly_bird_man | 2005-10-16 19:31 | raku gaki